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育児時短勤務を理由にした解雇は違法?法律の観点から考えた適切な対応とは

育休から復職したけど、短時間勤務を理由に解雇されそう…そんな嘘のような本当の話があります。

そして、日本ではそんな企業もまだ少なくないのが現状です。しかし、時短勤務の制度を利用してそのようなことになったら、到底納得できるものではありません。
そして、会社がそのような対応をすることは、法律の観点からみても間違っているといえます。
このような扱いを受けた場合はどんな行動を起こせばいいのか、詳しく解説します。

時短勤務を理由とした解雇は法律違反

結論から言うと、時短勤務を理由にした解雇は法律違反です。
なぜ法律に抵触するのでしょうか。そして、確認すべき事項は何かもご説明します。

「不利益な取り扱い」の禁止

育児介護休業法にて、事業主は、婚姻、妊娠、出産等を理由として、並びに育児休業、介護休業、子の看護休暇、介護休暇、所定外労働の制限、所定労働時間の短縮措置、時間外労働の制限、深夜業の制限について、その申出をしたこと又は取得等を理由として、従業員に対し解雇その他「不利益な取扱い」をしてはいけないとされています。

※参考「育児・介護休業制度ガイドブック(厚生労働省)

時短勤務を理由にした解雇は「不利益な取り扱い」に抵触するため、これは法律違反と考えられます。
そして、時短勤務を理由に解雇をするような会社は、将来的にいい人材がいなくなる傾向にあります。もしそのような会社であれば、解雇にならなくても転職を検討することも必要になってくるかもしれません。

事業主はマタハラ防止措置も取らなければならない

事業主は、育児休業・介護休業等を理由とする、上司・同僚による就業環境を害する行為を防止するための措置を講じなければならないとされています。
事業主が講じるべき措置には、たとえば以下のようなものがあります。

  • 事業主の方針の明確化とその周知・啓発
  • 相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するための必要な体制の整備
  • 事後の迅速かつ適切な対応
  • ハラスメントの原因や背景となる要因を解消するための措置

※参考「育児・介護休業制度ガイドブック(厚生労働省)

上司が解雇その他不利益な取扱いを示唆することも、ハラスメントに該当するとされています。実際に解雇しなくても、示唆自体がNGです。ハラスメントは社員の心理的安全性を脅かすものであり、モチベーションを下げる要因でしかありません。

育児短時間勤務を理由とする解雇の因果関係が認められるか否か

解雇が育児短時間勤務を理由とするもので、その因果関係が認められるならば、弁護士を立てて企業と争っても勝てる公算が高くなります。ただし、時間と労力を消費しそこまで訴えたいものなのかは、しっかりと考えるべき点でもあります。

訴訟を起こしてまで会社に残りたいのかどうか考えてみる

労働基準監督署に駆け込んだり、弁護士に相談したりするのもひとつの手です。しかし、「そこまでして会社に残りたいのか?」と一度考えてみてください。マタハラ気質の会社に残るよりも、時短勤務を続けられる会社に転職するか、または、時短での転職が難しいのであれば、短時間の派遣勤務という働き方もあります。
短時間勤務の派遣は、正社員の転職よりもハードルが低いため、子育てで日々忙しく過ごしているワーママにも合った働き方といえます。
今の時代、一つの会社にこだわる、正社員にこだわるような働き方ではなくても、求めるような仕事が見つかることは多いため、自分から積極的に探してみることがおすすめです。

短時間ワーク

退職するのなら適切な手順で!

しっかりと考えたうえで結論を出し、マタハラ気質の会社を退職することもあると思います。しかし、退職を決めた際に大事なのは辞め方です。退職に関する適切な手順を覚えて実行するようにしましょう。

解雇時には雇用保険失業手当の特例がある可能性も

退職といっても、状況によって退職金や失業手当が変わります。例えば東京に本社がある会社の大阪支社で働いていたものの、業績悪化で大阪支社が潰れた場合、倒産・解雇等の理由で退職することになるため、雇用保険失業手当の特例が適用されます。その場合は、時短勤務時の基本給の金額で失業手当が決まるのではなく、時短前のフルタイム時の基本給で失業手当が決まることになります。

これを「勤務時間短縮措置等適用時の賃金日額算定の特例」といい、該当する方は、時短と時短前を比較してより高い金額で失業手当がもらえることになります。ただし、対象者は「倒産・解雇等の理由等で退職する人」になります。

退職願を出してはいけない

会社に解雇を求められた際の対応をご紹介いたします。例えば、業績悪化を理由に辞めるように上司に勧められたとします。その際に絶対にしてはいけないことは、退職願を出すことです。これはとても重要なことです。
辞めるように勧められることは解雇と同じですが、退職願を出すと自己退職になってしまいます。解雇予告は上司の独断によるものかもしれないので、できることは問題を社内で公にし、正面から戦うことです。
もし会社側が、「そんな指示はしていない。上司の独断である」と言い逃れをしたとします。すると、今度は上司のパワハラを問題にすることができますので、あくまでも戦い続けて、決して自分から退職願は出さないようにしましょう。

まとめ

  • 育児や介護を理由とした解雇は違法
  • 事業者はマタハラが起きないようにしなければいけない
  • 裁判で戦うこともありだが、それでも残りたい組織か、一度考えてみることが必要
  • 解雇を申し出されたら、失業手当の金額が変わってくるため、退職願は出してはいけない

不当な解雇は本来あってはならないことです。上記の内容を頭に入れておき、もしそのようなことがあれば、自分にとって不利になる状況を避けるようにする必要があります。
また、短時間勤務で堂々と安心して働ける、時短派遣などを検討してみるのもおすすめです。
子育ても仕事も充実した生活のために、自分に合った働き方を探してみてくださいね。

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