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育児短時間勤務期間での退職は可能?退職金や失業手当はどうなる?

「保育園に落ちてしまった」「時短勤務で異動や降格となってしまった」「時短勤務が終了する3歳以降のライフプランが不透明」「もっと育児に専念したい」など、育休明けで時短勤務をしているワーママが退職を考えるようになる理由は、さまざまあります。

育休の間も待ってくれた、お世話になった会社を時短勤務期間に退職するのは非常識ではないか…など、育児短時間勤務中の退職については悩んでしまいますよね。他にも、退職金は出るのか、失業手当はもらえるのかなど、気になることは多いものです。

そこでこちらでは、育児時短勤務中の退職について考えてみました。

育休から復帰した時短勤務期間での正社員の退職は非常識??

結論からお伝えすると、「時短勤務中の退職」は意外と多いです。むしろ、よくあることと考えてもいいでしょう。 それでも、実際に仕事と育児のバランスをうまくとることは本当にできないのか?円満に退職はできるのか?など、疑問は尽きません。 それらの回答を、データを交えてご紹介します。

出産を機に退職する人は…なんとおよそ50%

出産を機に退職する人は、実はたくさんいます。内閣府が公表している「第1子出産前後の女性の継続就業率」の 動向関連データ集によると、就業している方が第1子出産によってそのまま就業を継続する率は53.1%、出産退職する率は46.9%です。つまり、おおよそ半分の方が、出産を機に退職している計算になります。

出典:内閣府「第1子出産前後の女性の継続就業率」の 動向関連データ集

このデータは、やはり子育てが大変だというひとつの証左になります。乳幼児の育児は24時間フル稼働であり、時短勤務でも厳しいとなってしまうことは不自然ではありません。 また、復職したもののすぐに退職となるケースが多いこともデータから読み取れます。

育休から復帰できずに退職する人も

育休から復職できずに退職してしまうケースもあり、全体の割合では、約7.2%程度となります。

※出典:厚生労働省

平成24年度に比べると退職者数は減っているものの、100人中7人は育休中に退職していることがわかります。

しかし、基本的には育休を取ると決めたなら、復帰して働き続けるのが本来の流れです。育児休業は「復帰を前提にした制度」なので、復帰せずに退職することは、やむを得ない場合を除き望ましい行為ではありません。

逆に言うなら、円満退職するなら一旦は復帰しているほうが良いとも言えます。育休は、周りの支援があって成り立つ制度であることを忘れてはいけません。

「復職まもない時短期間中の退職」に法的な問題はありません

「復職してみたものの、育児が忙しくて仕事に集中できない」「精神的にとても辛い」という悩みを持つ人は少なくありません。早朝5時に起きて、準備をして出勤し、仕事をして、退社後は子供を迎えに行き、ご飯を食べさせ、寝るという繰り返しが続くと、精神的にもだんだん疲れてきます。時短社員の人の方が忙しいのではないかと思えるくらいです。

復職後まもなく、時短期間中に退職してしまうケースはよくあることで、法律上も特に問題はありません。もちろん、育休が明けてすぐに退職した場合でも、育休期間にもらっていた手当を会社に返す必要はありません。そもそも育休期間中の支給は会社が行なっている訳ではなく、社会保障の雇用保険から支払われているため、育休取得者にとって受給は当然の権利です。損害賠償請求などもありません。

ですが、やはり一度復職したのなら、半年程度は働きたいところです。せっかく育休で周りが支援してくれたのだから、その恩返しのつもりで働くことは、ある意味で当然のこととも言えるかもしれません。

育児時短勤務中の退職の理由

育児休暇・時短勤務中の退職の理由はさまざまです。

  • 保育園が見つからない
  • 子供を預けられる親族が近くにいない
  • 勤務先が遠い
  • ライフワークバランスがとれない
  • 復帰後の異動
  • 身体的・精神的に不安

などがあります。

保育園に落選したから

これはとてもよくあるケースで、働きたいのに働けないといった理由です。育休を半年間延長しても保育園に入れず、認可外にも落ちてしまい、仕方なく退職するといった場合です。

自治体にもよりますが、時短勤務だとフルタイムと比べて入園審査の点数を稼げないこともあるようです。同じ都内であっても、激戦区とそうでない区があるなど地域差が大きいため、まずは住んでいる地域の自治体を調べてみてもいいかもしれません。また、「時短ではなくフルタイムで働く」と嘘をついて申請して通っても、後から嘘が発覚すると退園させられるケースもあります。

退職の理由が「保育園落選」であれば、円満に退職できる可能性は高いです。誰もが苦しむ事例であり、周りが共感できる理由であるためです。ただし、経済的にはきつい生活を強いられることになるかもしれません。

役職から降格したから

育休明けで時短勤務になった際に、育休前の役職がなくなっていることも考えられます。ですが、これは完全に違法です。育児のための時短勤務を理由に降格した場合は違法にあたるため、覚えておくとよいでしょう。

ただし、時短勤務または残業免除の場合には役職を解くという社内ルールがあり、それを理由とした形での降格は違法とはならないこともあります。育児や介護に関係なく時短勤務や残業免除になった際に、自動的に役職が解かれると言うルールです。つまり、病気で時短勤務をせざるを得ない時も、役職は解かれることになります。

ですが、そのような会社は最終的に人を採用できなくなる企業であるとも言えます。優秀な人材がその会社を選ばなくなるためです。

時短勤務期間が終了するから

時短勤務は、子どもが3歳になるまでが法律で定められた範囲であり、それ以降は会社側の努力義務になります。会社によって異なりますが、もし、3歳以降はフルタイムで働かなければならないと言う規則であれば、それに従わなければなりません。

その場合は、さらに延長できる保育園に転園するか、もしくは転職するかになります。この点に関して柔軟になっている会社も増えてきていますが、まだまだ浸透していない会社があるのも事実です。

【関連記事】時短勤務の延長交渉は可能?3歳以降も育児短時間勤務を続ける方法

子育てとのバランスを考えた結果

時短勤務をしており、会社がとても協力的であっても、子育てに集中したいという思いから退職を決意するケースもあります。遊び盛りの子どもは、両親ともっと一緒にいたいものです。その思いを感じ、「もっと子供と一緒にいる時間が欲しい」と考えて辞めることも当然あり、決しておかしなことではありません。

それを退職理由としては伝えづらいかもしれませんが、自分の体調や子どもの健康面などは、出産してみないと分からないことです。退職理由を変に取り繕おうとせずに、ありのままを話し、これまでお世話になったお礼を伝えて退職することは、自分と子どもの人生にとっていいことかもしれません。

育児介護の時短勤務中の退職…退職金や諸手当はどうなる?

時短勤務中の退職は珍しくなく、普通にあることです。では、時短勤務中に退職した場合、退職金などはどうなるのでしょうか。 「退職手当」「育休手当」「失業手当」の3つに分けてご説明します。

  • 退職手当

時短期間を退職金の算定から一切除外する対応は違法となります。ただし、退職金はフルタイムの期間と時短の期間で金額が異なるケースも多いです。時短の際の基本給に対して退職金を決める会社は少なくありません。これは法律上問題ないことです。ですが、時短期間を退職金対象期間外とするのは違法です。

  • 育休手当

雇用保険から支払われる「育児休業給付金」は返納不要です。つまり、基本的に育休手当は返金する必要はないのです。法律で定められているものであり、受給することも返金しないことも、全く問題はありません。ただし注意しなければいけないのは、退職を前提に育児休業給付金をもらうことはできないということです。あくまで、復帰を目的とした給付金であることを覚えておきましょう。

支給期間を延長する場合には、1歳6か月、または2歳まで延長することができます。金額は、労働者の育児休業開始時賃金日額×支給日数(通常30日)の67%です。(子供が生まれて6ヶ月経過後は50%)

  • 失業手当

働く意思があるなど条件を満たしていれば受け取れます。失業手当は、働く意思がある方に対しての手当になります。そのため、専業主婦になりたいが失業手当がほしい、は成り立たちません。ただし、働きたいのに今はどうしても退職するしかないという方に関しては、もらえるケースもあります。育休明けの退職はすぐに就職活動できないことははっきりしているため、失業手当の受給期間を延長する方法であれば受け取ることができます。

もちろん、時短勤務中に会社が倒産してしまったなどの場合にはすぐにもらえます。

まとめ

  • 出産を期に退職する人は意外といる
  • 子育てのバランスを考えたうえで退職しても、失業手当や退職金はもらえる
  • 時短期間がすぎての延長は、会社によっては難しい場合がある

これらのことに注意し、退職するべきかどうか、また、その後の生活についてもしっかり考えてみましょう。退職金、育児休業給付金、失業手当は方法次第でしっかりもらえることがわかれば、安心して検討することができるのではないでしょうか。 時短勤務期間が終わるタイミングでの退職を考えている人も、短時間ワークであれば仕事を継続できる場合もあります。また、短期間の派遣という選択肢もありますので、気になる方はそちらも検討してみてはいかがでしょうか。

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